革と皮


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ワークショップをしているとよく聞かれる事があります。
それは革の裁断の時の出来事ですが、、、
牛の革を使うけれど、肉はどうするんですか?食べちゃうんですか?と。
まぁ食べてると思うけどね。と答えていた私。
今日は妙に気になって人に聞くのも恥ずかしいので、ちょっと調べてみました。
私達が普段身につける皮革製品は牛や豚、馬、羊、山羊などの家畜で食用とする動物の副産物である皮を使っています。ですから、皮革製品用として飼育されている牛はいないんですね。当たり前の事のようですが、なんかほっとしました。工房でも牛革のカーフ、キップ、ステアは革の柔らかさや厚みが違いますので、つくりたいモノに合うよう慎重にえらんでいます。羊は薄くて弱いのであまり使いませんが、山羊革も大きめのものであれば用途に合わせて使っています。豚や馬は主にクツの裏革に。どの革にしても余分に在庫を抱えているわけではないし、一頭分の形が分かるので、「お命ちょうだい!」するつもりで出来るだけ有効に使えるよう裁断しています。
よく革製品の『革』を『皮』と書いている人がいますが、皮というと私はお肉の方を想像してしまうのでちょっと気分が悪いです。皮は動物の体から剥がしてそのままの状態。革はその原皮を鞣して加工された物を言いうので、革を扱う私としてはなるべく使いわけてもらいたいものです。

こんな話をしているけど、写真は犬~!
だから食いしん坊のデイジィーも工房の革はぜんぜん食べません。